肝機能は自覚症状がない臓器です
肝機能は自覚症状が現れにくいため、
定期的に健康診断を受け血液検査で肝機能の数値を確認し、
異常がみられる場合は
原因について考えることが大切です。
(程度にもよります)
ALTとASTとは?
特に肝機能で注意したほうがよい数値はALTとASTです。
ALTとは肝臓の中の肝細胞にある酵素で、
体内に入ってきた栄養分をアミノ酸に変換し
体を動かす上で必要なエネルギーを作っています。
この細胞がダメージを受けると、肝臓から余分に
血液中に流れ出すことから数値が上昇するため、
肝機能の異常が発見されることになります。
ALTが高いと・・・
ALTの基準値は40IU/L以下が正常といわれており、
50IU/Lを超えている場合は慢性肝炎や脂肪肝の可能性が、
100IU/L以上の場合はウイルス性肝炎の可能性が高くなります。
因みに100を超えるような場合は、
薬によるものか、重度の脂肪肝のどちらかのケースが多いです。
ASTが高いと・・・
ASTはALTと同じく酵素ですが、
肝臓だけでなく心臓や手足の筋肉にも存在しています。
基準値は同じく40IU/L以下と言われています。
肝臓以外にも存在しているので基準値より高い場合は、
肝臓の異常だけでなく心臓などの臓器の異常も考えられます。
γGTPとは?
また、アルコールの分解に重要な働きをするといわれている
γGTPの値も同じく注意が必要です。
基準値は男性が50IU/L、女性が32IU/L以下といわれています。
数値が上がる原因としては肥満やアルコールの飲み過ぎ、
胆石の詰まりや胆管細胞が破壊された場合が考えられます。
基準値より高い場合は
胆道疾患などの病気が潜んでいる可能性も考えられます。
自覚症状として
肝臓を含めた肝機能は、
自覚症状が出にくく沈黙の臓器ともいわれています。
そのため自覚症状がでたときは病気が進行している場合もあります。
食欲がわかない、顔色が優れない、
手の平が黄色いといった症状が現れたときは
すぐに肝臓と結びつけるのは難しいと思いますが、
肝機能からのSOS信号の可能性もあるため医療機関を受診したり、
健康診断を受けるなどしましょう。
改善策 食事療法
また肝機能の数値が高かった場合も、
食生活を見直すことで改善される場合があります。
おすすめの食材は牡蠣や大豆、しじみにんにくです。
また、三食きちんと食べ、野菜を多めにしたり肉より魚を選ぶ、
炭水化物や脂質を控えるといった規則正しい食生活を心がけることが大切です。
特に日頃、アルコールを飲むのが日課になっている人は
まずはアルコールの摂取量を減らすことを心がけましょう。
忙しくてどうしても食事が不規則になってしまうという場合は
サプリメントを取り入れるのもおすすめです。
また、間食も多いに関係しています。
もし、お酒を飲まなくても
ついついお菓子は食べていまうという方は
数値が正常に戻るまではスッパリと間食を断ちましょう。
肝臓は、意外と回復は早いので
きちんと対策すれば目に見える改善が期待できます。